【第1回】AI時代、職場の色分けはどう役立つ視点になるのか
1. はじめに
AIが急速に職場に入りつつある今、働き方や組織のあり方は大きく変わり始めています。
そんな時代に、「サワモト式 職場の色分け」という視点が、これまで以上に役立つものになってきました。
今後、数回にわたって「AI時代の職場と色分けの変化」をテーマに、シリーズでお届けしていきます。本記事はその第1回です。
もともとこの色分けは、今の職場文化を可視化し、DXの進め方を考えるためのフレームワークとして作ったものです。
(※ご存じない方は → [職場の色分け解説記事へのリンク])
ですがAI時代には、職場文化そのものが「より変化し育っていく」時代になります。
この色分けも「今を知る」だけでなく、「どう職場を育てていくか」を考える道具として見直す時が来ていると感じています。
2. 職場の色は「業務内容」ではなく「職場文化」
まず大事な前提として、職場の色は業務内容では決まりません。
たとえば窓口業務だからアンバー、救命救急だからティール、というふうに職種で決まるものではありません。
「どう人々がつながっているか」「どんな価値観がそこに共有されているか」 によって、同じ職種でも職場ごとに色は変わってきます。
また一つの職場に複数の色が混在しているのも自然なことです。
部署やチームによって文化の濃淡は違いますし、時とともに変わるものでもあります。
3. AIは職場文化を「変化させる力」を持つ
ここに今、AIという新たな変化の力が加わっています。
AIの導入は単に「新しいツールが入る」ことではありません。
意思決定のあり方、情報共有のしかた、人の役割そのものにまで影響を及ぼします。
つまり職場文化そのものが、かつての『一度定めたプロセスやルールに沿って保たれるもの』というような静的なものではなく、『AIや新たな働き方に呼応して進化していくもの』という動的なものになっていく。
だからこそ職場の色分けも、現状を知るためだけでなく「どう変わっていくのか」を考える視点として使うことで高い価値が期待できます。
4. AIとヒトの違いは「意志があるか」
ここで改めて考えておきたいのが、AIとヒトの違いです。
AIは、いくら整った成果を出せても、意志は持っていません。
だから、のっぺりと均一で整った文章や絵は作れても、ヒトのクセや感情のムラ、愛情が宿るものは生まれにくい。
一方、ヒトは意志があります。
なぜやるのか、誰のためにやるのか、どうしたいのかーーそうした意志があるからこそ、仕事に「世界観」や「愛情」が宿ります。
この違いは、AI時代でも変わりません。むしろ際立っていく。

だからこれからは、「意志の宿る文化」を持つ職場が、AI時代に強くなっていくと思っています。
逆に「ただ言われたことをやる」文化はAIに飲み込まれやすい。
5. AI時代、「色分け」はどう役に立つか
こうした背景から、職場の色分けは「職場の文化をどう育てていくか」を考える道具としてますます役立つようになります。
- 今の自分たちの職場文化はどこにあるのか
- そこからどんな方向に進むのが自然か
- どんなスキルや意志を育てていくべきか
こうした問いに向き合う時、色分けは共通言語として非常に使いやすい。
職場の中で 「自分たちは今アンバーっぽいよね」「でもこの部分にはグリーン文化を育てたいよね」 という会話が生まれるだけで、自分たちの成長への意識が変わってきます。
そして何より、「AI時代にヒトがどう意志を持って働くか」を考える土台になると思います。
6. まとめ:次回予告
次回は、各色の職場がAI時代にどう変わるのか、そしてそこでヒトにどんな進化が求められるのかーーその全体像を俯瞰して見ていきます。
お楽しみに