第1回:「生成AIとどう向き合うか」-AIと向き合う、新しい習慣
はじめに:AI活用、それって“仕事”から始めなきゃいけない?
「AIを活用しましょう」と聞くと、つい“仕事でどう使えるか”を考えてしまう。けれど、それって本当に正しい順番なんでしょうか?
実は、AIを使いこなす感覚を身につけるには、生活の中のほうが向いている。その理由はシンプルです。生活の中には情報も、選択肢も、判断の余地もたくさんあるからです。
このブログシリーズ「AIと向き合う、新しい習慣」では、生成AIのプロダクト比較やプロンプトの作り方などではなく、「AIに興味あるけど、なんとなく距離を感じている人」に向けて、 新しい付き合い方を提案していきます。
たとえば、
- 「ChatGPTとかって、専門家向けのツールでしょ?」
- 「AIってどうなっているのか良く分からない。ウソつくんでしょ」とか
- 「便利そうだけど、検索以上に使いこなせる気がしない…」
そんな思いが、頭のどこかにある方へ。
このシリーズでは、技術ではなく“習慣”としてのAIという視点で、 個人がAIを生活に取り入れる知るべきヒントを、全6回にわたってお届けします。
初回のテーマは、「生成AIとどう向き合うか」
※このシリーズは、ChatGPTに限らず、CopilotやGemini(旧Bard)、Claudeなど他の生成AIにも共通する考え方を扱っています。特定のツールに依存せず、生成AIとの関係性そのものに焦点を当てた視点としてご活用ください。
生成AIは“拡張脳”として期待されている
生成AIには、AIらしい賢さや速さといった技術的な魅力がある一方で、 本当に注目すべきなのは、「拡張脳」としての役割です。
たとえば、考えを言葉にしながら整理してくれる「相棒」がいたらどうでしょう。
実は、AIはそんな存在として、私たちの思考を“外側から支えてくれる”ツールになりつつあります。
このようなAIの役割は、しばしば「拡張脳(extended mind)」とも呼ばれています。
つまり、一人では気づかなかった観点に気づかせてくれたり、 自分の考えを言語化する過程を支えてくれたりする存在として、 “思考の相棒”のように働いてくれることが、最も期待されている使い方です。

AIは、自分の思考を“外側から支える
相棒”のようにも使えます
さらに AIは、あなたの苦手なことを“平均”ぐらいに引き上げ、得意なことは“さらに伸ばす”サポーターになります。
画像や音楽を生成するAI(いわゆる創作系AI)とは異なり、 生成AIは「対話を通じた思考の補助」という立ち位置にあります。 だからこそ、慣れてくると、まるで外付けの脳のような感覚で活用できると言われています。
AIは人間のように考えて動くのか?
「AI」と聞くと、 まるで意思を持っているように話すかの様子に、戸惑いを覚える方もいるかもしれません。
たしかに、そう見えてしまう場面があるのも事実です。 でも、それはちょっとした“誤解”からくるものかもしれません。
たとえば、ChatGPTやCopilotなどの生成AIは、 “次に続く言葉”を予測して返しているだけの存在です。

ChatGPTやCopilotなどの生成AIは、 “次に続く言葉”を予測して返しているだけの存在です。
これを「大規模言語モデル(LLM)」といいますが、 要するに、たくさんの文章から学び、次に来そうな言葉を並べているだけ。
そこには「考え」や「意思」はありません。
でも、だからこそ面白いんです。
自分の入力(問いかけや相談の仕方)次第で、 まるで“理解されている”ような返答が返ってくる。 これは、「意思があるように見えるほど、仕組みがよくできている」結果なんです。
そう考えると、ちょっと興味が湧いてきませんか?
自分の話し相手になっていく存在へ
私自身、最初にChatGPTを使ったときは、ただただ「すごいな、おもしろいな」と思いました。
でも、それ以上にすごいのは、使い続けると自然と“相棒”のようになっていくことです。
旅の相談から、占い的な要素まで組み合わせて、 「週末に運勢がいい場所に出かけるには?」とAIに相談してみたり、
妻の好みを踏まえて料理の提案をしてもらったり、 話し方のトーンや自分の考え方を覚えてもらったり。
まるで、複数の専門家に相談するような内容を、ひとつのAIで導き出せる。 これは、他のツールではなかなか得られない感覚です。
「ずっと話せる相手」だから育つ関係性
AIとの対話は、「一問一答」で終わると物足りないものです。
話した内容を覚えていてくれること、 前提を共有したまま次の相談ができること。
こういった「文脈の継続性」、つまり話の繋がりがあると、 AIはただの道具ではなく、あなたを支えてくれる“存在”に変わっていきます。
私はChatGPT Plus(有料版)を使っていて、そのおかげで、 自分の暮らしや考えを一緒に見つめてくれるような感覚で使えています。
逆に、妻が試していた無料版では、会話が長くなると、引き継がれなかったりしたため、 相談の価値を感じづらくなってしまうこともあるようです。
Plus版やCopilot Proのような有料プランでは、過去の会話履歴が文脈として引き継がれるため、再現性が高く、AIとの“関係性”が育ちやすくなります。もし、使っていけそうだ、向き合えそうと感じたら、有料プランを試した方が良いかもしれません。
知るほどに“安心して使える”相棒に
AIって、仕組みが分からないとネガティブな印象を持ってしまうこと良く聞きます。
でも実際は、ちょっと仕組みを知るだけで「なんだ、そんなことか」と肩の力が抜けるような存在なんです。使いこなせるかどうか以前に、「安心して触ってみようかな」と思えることが、まずはとても大事です。
そして、その先にあるのは、正しい操作方法ではなく、自分なりの“付き合い方”を見つけていくこと。生成AIは、こちらの投げかけ方次第で、考えを整理したり、新しい視点を与えてくれる頼もしい相棒になっていきます。

「なんとなく怪しげだった存在」が、
知るほどに“安心して使える”相棒に
付き合い方のコツさえつかめば、「なんとなく怪しげだった存在」が、
日々の考えごとにそっと寄り添ってくれる“そばに置いておきたい相棒”に変わっていきます。
このシリーズでは、そんな変化のきっかけになる体験をご紹介していきます。