電卓の時代から、Excelで使い方を自分たちで育てる時代を経て、今の多様なツールが職場ごとに違う形で根づく時代へ。ツールの性質変化を3分割で描く水彩画。

「ツールを入れたのに、なぜ変われないのか」

「導入したのに、なぜ変われないのだろう」

新しいツールを入れた。研修も受けた。マニュアルも配った。 でも気づけば、やり方は元に戻っている。

もし、そんな経験に心当たりがあるなら── それは誰かの怠慢ではなく、ツール自体の性質が変わってきていることに、まだ気づかれていないだけかもしれません。

昔のツールは、使い方が「道具の中」にあった

昔、職場のコンピュータといえば電卓のようなものでした。 誰が押しても、同じ計算結果が出る。使い方はシンプルで、覚えれば終わり。 「どう使うか」は、道具そのものの中に決まっていました。

でも、Excelが広まった頃から、少し様子が変わります。 関数やマクロを使いこなそうとすると、研修ですべてを教えることはできなくなった。 自分の業務に合わせて、調べて、試して、 先輩に聞いたり、後輩に教えたりしながら、職場の中で少しずつ使い方が育っていく。

──こんな経験、身に覚えがある方も多いのではないでしょうか。

今のツールは、最初からその性質で設計されている

クラウドやAIを前提とした今のツールは、最初からこの性質で設計されています

同じツールを導入しても、職場ごと、チームごとに、まったく違う形で仕事に入り込んでいく。

  • チャット・会議アプリ:どのチャンネルで何を話すか、雑談の扱い、既読のルール。職場ごとに全然違う
  • 情報共有サービス:ファイルサーバとの使い分け、フォルダ構造、命名規則。すべて使う側次第
  • タスク管理ツール:粒度、誰が書き込むか、レビュー頻度。チームによって全く異なる
  • 生成AI:何を聞くか、どう使うか。業務によって引き出せる答えが全然違う

「こう使ってください」と決められて届くのではなく、 「自分たちの職場ではどう使うか」を、使う側が見つけていくことが前提になっているのです。


だから、使い方は「外の誰か」が決められない

ここが、定着化の本質的な難しさです。

設定を外注することはできても、「どう使うか」の発想までは外注できない。 IT部門も、現場ごとの細かい業務の隙間までは見きれません。 DX推進部がある企業でも、全社のガバナンスや仕組みづくりで手一杯で、 一つひとつのチームの使い方までフォローするのは現実的に難しい。

結局、その職場のチームが、自分たちで対話しながら見つけていくしかない。 今のツールは、そういう構造になっています。


ツールは「導入されたとき」ではなく、「使い方が見つかったとき」に根づく

必要なのは、より高機能なツールでも、より詳しいマニュアルでもありません。

「自分たちの職場では、どう使えばいいのか」という問いを、 現場のチームで一緒に考える時間と対話。 そして、試行錯誤を肯定し、小さな発見を積み重ねていく姿勢です。

ツールは、設定された瞬間に定着するわけではない。 使う人が「これはこう使えばいいのか」と自分たちで気づいたとき、 はじめて職場の道具になっていきます。

SawaLeafは、答えを持ち込む存在ではなく、 それぞれの職場で答えが生まれる場をつくることを大切にしています。 その過程を一緒に考え、伴走することが、私たちの定着化支援です。


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